グランドキャニオン


写真では何度も見た風景。アメリカが誇る、そして世界を代表する素晴らしい景観が目の前にあった。
ふしぎな世界だ。想像もできないような深い谷、そして切り立った絶壁、さらに、空の青さが素晴らしい。剃刀の刃で一気にえぐり取ったような、赤味がかった絶壁の色とのコントラストが、素晴らしいを通り越して、畏れさえ心に迫ってきた。人間のちっぽけさを虚しく感じさせるほどの迫力だ。

この同じ場所には以前にも立ったことがある。前回はロスから小型ジェットで飛んできた。今回はラスベガスから、何時間も飽きるほどアリゾナ砂漠を眺めながら、やってきた。
やはり前回の強烈な印象に比べると、今回は落ち着きがあるのか、あのときの高揚感はない。
落ち着いた気持で、穏やかに見ていると、また違った風景に見えるから不思議だ。しかし、何度来ても見飽きることはない。それほどに素晴らしい風景。

できることなら、もう何日かここに滞在すれば良かったのだが、残念ながら今回も日帰り。翌日には日本へ帰らなければならない。
ここへは、ナイアガラに2日滞在したあと、トロントからデトロイト、そしてラスベガスとアメリカの国内線の飛行機を乗り継いでやってきた。さすがに国内線となると日本人に会うことはなかった。

前回の旅行は、ある銀行の新築工事のときに、JV(共同企業体)を組んだ会社の社員と工事終了を労って二人でやってきた。
彼は英語が喋れないし無理だと言っていたが、なんとかなるからと説得したら意気投合、はるばる海を超えてやってきたというわけだ。
彼は海外旅行は初めてだと言っていたが、この景色を見て、感動を隠せないでいた。

ロスからメキシコに行ったとき、ちょっとした失敗事件があった。今では笑い種になっているはなしだだから、書いてもいいだろうか。しかし、彼は嫌がるだろうな、たぶん。

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